掲載9 インフルエンザの流行に御用心
ワクチンの予防効果は接種後2~4週以降
この冬は、平均的な規模ではあるが、例年より早めのインフルエンザ流行が予測されています(東京都福祉保健局)。インフルエンザは普通の感冒(風邪)とは違って、高熱が出たり、頭痛、関節痛、筋肉痛など、全身症状の強いことが特徴的です。
このため、小児や高齢者では重症化し易く、重い肺炎を起こしたり、小児では急性脳症が引き起こされ、死亡する例もみられる程です。勿論、青壮年層でも仕事を休まねばならないケースも多くみられ、日々の生活に支障が生じがちになり、経済的にも損失が大きくなります。
このため、流行の予測されるインフルエンザの予防対策として、ワクチン接種が広く行なわれています。ワクチンによる予防効果は、 接種後2~4週以降からみられるところから、少なくとも12月中・下旬には済ませておきたいものです。
この冬、わが国では約1,500万人分のワクチンが用意されています。一方、インフルエンザの診断用試薬も1,800万人分準備されていて、同じような風邪症状でも、それがインフルエンザによるものかどうかの判断が正確に行なえる体制が整えられています。
もし、インフルエンザと分かれば、インフルエンザウイルスを特異的にたたける抗ウイルス剤の使用で、インフルエンザの重症化を防ぐことが出来ます。まだ未接種の方は、今からでも遅くありません。最寄りの医療機関での予防接種をお勧め致します。