掲載4 歯周病の怖さとその予防~8020(ハチマルニイマル)を目指して
長寿社会を謳歌するためには健康な歯の維持が必須
最近、日本歯科医師会の執行部に健康保健医療を巡って不祥事が報道されていますが、ちなみに歯科医療を予防も含めた視点で受診出来る体制作りは、国民の歯の健康にとっては大変大事なことです。このためのシステムをしっかりと整備することについては、今や誰もが異存のないところだと思います。
さてもうすぐ6月を迎えますが、6月4日は「虫歯予防デー」です。虫歯対策は、幼小児時期からフッ素を用いた方法などが良い効果を収めています。
一方、「健康日本21」による健康作り運動では、虫歯と並んで「歯周病」が成人における重大な生活習慣病の1つとして取上げられています。歯周病の怖さは、これを放置することで歯の消失を招くだけでなく、歯周病の原因となっている細菌が歯肉から血液の中に入り込み血管、特に心臓を取り巻く冠状動脈の内側に張り付いて、そこに血栓を作り心筋梗塞を起こす可能性が重視されている点を注目しておかねばなりません。
虫歯と歯周病を予防することで、80歳に至っても20本の健康な歯を維持する(8020運動)ことこそが、長寿社会を謳歌するためには必須です。歯ブラシと歯間ブラシを駆使し、細菌の棲み家になるプラークを除去し、虫歯とともに歯周病をもしっかりと予防していきたいものです。