掲載1 生活習慣病の予防~「一無、二少、三多」のすすめ
病気に罹りにくい身体作りを目指すことが個人に求められる時代
成人病が生活習慣病といわれるようになり、歳をとれば誰もが羅っても致し方ないとする考え方は過去のものとなりました。肥満を防止し、喫煙や飲酒による弊害を取り除くことによって病気に罹りにくい身体作りを目指すこと、これが個々人に求められるのが今の時代です。生活習慣病がもたらす3大死因は、がん、脳卒中、心臓病です。がんに結びつく危険因子として主要なものが、喫煙と偏った食生活の2つです。
一方、脳卒中、心臓病は肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧という「死の四重奏」の奏でる結果としての動脈硬化によります。これにも、喫煙、高脂肪食、大量飲酒などの生活要因が深く関わっています。
このような病気に羅って健康で長寿を享受することが出来なくなってしまうのは、大変残念なことです。そこで、若い時から気をつけるべき生活習慣を「一無、二少、三多」としてとりまとめてみました。一無は禁煙です。二少は少食、少酒で、腹七八分目でバランスのとれた食生活をすることと、アルコールは飲める人でも少量(日本酒換算で1合)に止めることのすすめです。
そして三多は多動、多休、多接からなり、運動をよくする(1日1万歩以上の歩行など)、休養、特に質のよい睡眠を確保する(6時間以上)、加えて多接の意味するところは、多くの人・事・物に積極的に接することでストレスの解消をはかり、且つ良い趣味を育むなどして、心の健康をも高めることにあります。
7000名余りの人間ドッグ受診者について、「一無、二少、三多」の実行度と肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧など、生活習慣病との関係を調査した結果、これの実行数が多ければ多いほど、それぞれの健診結果は良好であることが示されています。どうぞ「一無、二少、三多」の実践で、若い世代から生活習慣病予防を心掛けるように致しましょう。