掲載5 病気に立ち向かう(がんとの共生)
がんは体だけの病気ではありません。心にも命にも深く関係してきます。体だけでなく、エネルギーの場にも関係しているのです。
エネルギー値の低下ががんになってくるわけですから、エネルギー値をいかに上げるかが問題になってきます。
体の場合ですと、自転車の修理や冷蔵庫の修理と同じで、故障箇所を見つけてこれを直す。結果は、直ったか直らなかったかです。相手がエネルギー場になると、治ったか治らなかったのかの二極化ではふさわしくなくなります。
エネルギー値はいっぱいあるわけで、今のエネルギー値からわずかでも上がればいいわけです。そうすると、一気に治すなどということは考えないで、とにかく一歩前進、イチローのように塁に出ることだけ考えればいいわけです。これが、がんとの共生ということになります。
一気に治そうというのではなくて、一歩一歩前に出て行く、次の機会にまた行く、これはいまでは世界的な傾向になってきています。西洋医学中心の領域ではそこまで考えが行っていませんが、一般の現場では一歩ずつ進めていく、昨日より今日、今日より明日という考え方が、これからのがん治療のあり方だと思っています。
がん患者さんを診ていても、がんがきれいに消えたという人ばかりではなくて、がん細胞をいっぱい持っていて小康状態を得ている人は圧倒的に多いです。これでいいのだと思います。
がんの場合は、治ったか治らなかったかという二極化は当てはまらないと思います。この中間が非常に多いわけです。
がんは個性的な病気ですから、それぞれの患者さんに合わせた戦略を立てていく必要があります。