掲載3 自然治癒力を高める
自然治癒力は、実はヒポクラテスのあたりから言われているのに、いまだに正体がはっきりしていない力です。広辞苑にも、まだこの言葉は出ていません。まだわかっていない世界で、免疫学などと混同されています。
免疫力は、免疫の働きですから、免疫が円滑に働くための司令塔にあたるのが自然治癒力と言えます。自然治癒力と免疫は、レベルが違うわけです。自然治癒力はどうして正体がつかめないかというと、本来は場に備わった能力だからです。
場というのは、体の中の命の場も環境の場もそうですが、場に備わった能力で場のエネルギーが何らかの理由で低下したとき、これを回復すべくそういう能力で、本来場に備わっています。
ですから、これは体の中だけで見つけていたのでは、なかなか見つかりません。環境の場の中に自然治癒力を求めていく、こうしたことによってこれからだんだん明らかになってくると思います。
そういう意味でも、自然治癒力を高めることによって、いろんな病気が克服されていけば、場のエネルギーを高めるというその場そのものを対象にして考えることがどうしても必要になってくるのです。
自然治癒力を高めるには、ヒポクラテスの西洋医学の養生や中国の養生などをはじめとする、食の養生、心の養生、気の養生が大事になってきます。
食に配慮し、心の治療を工夫して、気功やヨガや日本古来のいろんな行法など気の養生を手がけていくことも大切です。ここでは、ある意味で生活習慣も必要になります。また、最近いわれてきた自然治癒力と笑いの関係については、エビデンス(科学的根拠)が見られるようになりました。