Vol.242–2023年10月号

Vol.242–2023年10月号

■大和薬品最新情報

◎ オンラインセミナーを実施しました
◎ 「日本先制臨床医学会」に出展しました
◎ 「Vitafoods Asia 2023」に出展しました
◎ 論文掲載: 納豆菌生産タンパク質の皮膚への影響: in vitro有効性試験およびシングルアーム試験
◎ 論文掲載: 修飾米ぬかアラビノキシラン化合物の摂取がヒト腸内細菌叢にもたらす変化
◎ 論文掲載: 健康と病気から見るニュートラシューティカルズとしての修飾米ぬかアラビノキシラン-計量書誌学解析によるスコーピング研究
◎ 論文掲載:シイタケ菌糸体酵素による修飾米ぬかアラビノキシランの健康と老化のための免疫製剤-包括的文献レビュー

■首コリ治療医、病理専門医の説く頭痛について ほとんどの“頭痛”とは頭皮痛のこと 治療法は松井理学療法と自己姿勢の復帰

6)自律神経障害の症状
遠藤 雄三先生 (東京脳神経センター総合内科、病理専門医、医学博士)
遠藤 雄三先生によるドクターからの健康アドバイス第6回の今回は、自律神経障害が起こるメカニズムと症状についてお話いただきます。

■ワールドヘルスレポート

仕事のストレスは男性の心疾患リスクを高める
過酷なのにやりがいの感じられない仕事は、男性の心臓の健康に大きな打撃を与える可能性があることが、6,400人以上を対象にした大規模研究で示唆されました。仕事にストレスを感じている男性の心疾患発症リスクは、仕事への満足度がより高い同世代の男性と比較して最大で2倍に達することが明らかになったといいます。CHU de Québec-Université Laval Research Center(カナダ)のMathilde Lavigne-Robichaud氏らによるこの研究の詳細は、「Circulation: Cardiovascular Quality and Outcomes」に9月19日掲載されました。

■食で巡る日本~郷土料理紀行~

重陽の節句と栗ご飯

不定期連載「食で巡る日本~郷土料理紀行~」。
今回は「重陽の節句と栗ご飯」についてお話します。

朝晩に少しずつ秋めいた涼しい風が吹くようになり、日が落ちるとともにどこからともなく響き渡る虫の声が心地よく聞こえてきます。旧暦の9月9日(現在の10月中旬)は、「重陽の節句」。長寿のお祈り、お祝いをする節句ですが「菊の節句」または「栗の節句」とも呼ばれます。
重陽の節句は、平安時代に中国から伝わったとされます。古来から中国では奇数の日は「陽の日」として縁起が良いとされ、3月3日(桃の節句)、5月5日(端午の節句)、7月7日(七夕)のように奇数が重なる日は節句の日としてお祝いをしてきました。中でも9月9日は、奇数(1〜9)の中で一番最後の「9」が重なることから「重陽の節句」と言われるようになりました。この日は、古来から菊酒や栗飯を食べて無病息災を祈ったということです。また、菊は長寿をもたらす花で邪気を払うとされ、平安初期には、菊を眺めながら菊酒を飲む「菊花の宴」が宮中行事として取り入れられました。
kurigohan今回は、重陽の節句の行事食として食される「栗ご飯」についてお話ししたいと思います。今では全国的に食べられている栗ご飯ですが、元々は京都の郷土料理。京都の名産の一つに、丹波地域でとれる「丹波くり」があります。「丹波くり」は品種ではなく、丹波地域でとれる栗のことを指しますが、とても大ぶりで甘みがあることで知られます。「丹波くり」の歴史は古く、平安時代ごろからすでに貴族の間で食べられていたようです。その後、江戸時代には、幕府や朝廷への献上品とされていました。「栗ご飯」の作り方はとてもシンプルで、炊飯器に米、塩、栗を入れて炊いて食べますが、少し塩をきかせることで、栗の甘さがより引き立っておいしくいただけます。もち米を入れて、栗おこわ風にしてもおいしくいただけます。栗はおいしいだけでなく栄養も豊富で、たんぱく質が多めなほか、カリウムやビタミンC、食物繊維を多く含みます。栗ご飯にすることで、栗の栄養をしっかりいただくことができるので、夏から秋への急激な気温の変化で食欲が減退しがちなこの季節にお勧めの一品です。
秋の訪れを感じながら、菊の花を愛でつつ栗ご飯をいただいて、無病息災を祈りましょう。

写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kurigohan_kyoto.html)

 

次回の「健康かわら版」は2023年11月20日頃配信予定です。

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