Vol.222–2022年2月号

Vol.222–2022年2月号

今月のトピックス

■ワールドヘルスレポート

テレビの見すぎは要注意
新しい連続ドラマを見始めたら次から次へと見続けてしまい、気が付けば何時間も経っていた。そんな経験のある人は少なくないのではないでしょうか。今回は、テレビの見すぎによる健康リスクを海外の研究からレポートします。

■健康豆知識 健康の温故知新

144) 「食べて、祈って、耕して」~「食」と「寺院」と「農園」が作る認知症共生社会②
人生100年時代と言われる今、認知症と共に生きることや介護をすることは、誰もが経験しうる身近なことになりました。今回は、人間にとっての原始的な営みである「食べること」「祈ること」「耕すこと」をキーワードとした、認知症共生社会を作るための最新の研究を紹介した第159回老年学・老年医学公開講座「食べて、祈って、耕して~食と寺院と農園が作る認知症共生社会」を3回にわたってご紹介します。第2回は、「祈ってPray:寺院が担う共生のカタチ」(東京都健康長寿医療センター自立促進と精神保健研究チーム 研究副部長 岡村 毅氏)をご紹介します。

■食で巡る日本~郷土料理紀行~

「煮ぼうとう」(埼玉県)

「ほうとう」は山梨県の郷土料理で、小麦粉を練り、平らに切った「ほうとうめん」を、たっぷりの具材とともに味噌仕立ての汁で煮こんだもので、ご存知の方も多いかと思います。今回は、埼玉の郷土料理、「煮ぼうとう」をご紹介します。
「煮ぼうとう」は、比較的容易に小麦粉を手に入れることができた土地ならではの、埼玉県深谷に伝わる郷土料理で、「武州煮ぼうとう」とも呼ばれます。山梨の「ほうとう」は味噌味ですが、深谷の「煮ぼうとう」はしょうゆ味で、幅広の麺(およそ2.5センチ、厚さ1.5ミリ程度)と、特産である深谷ねぎをはじめ、地元で収穫される根菜類をたっぷり使い、生麺の状態から煮込んでいただきます。生麺から煮込むことで、適度なとろみが生まれるので、なめらかな喉越しで食が進みます。肉は、家庭によっていろいろなようですが、鶏肉を使うことが多いようです。深谷出身の明治の実業家・渋沢栄一翁も好んで食べたそうで、今でも栄一翁の命日には、「煮ぼうとうの会」が催され、「煮ぼうとう」を食べて遺徳をしのんでいるということです。
1つの鍋で、家にある季節の野菜を入れて手軽に作ることができ、肉や野菜からいろいろな栄養を摂取することができます。厳しい寒さが続きますが、ぜひ、「煮ぼうとう」で温まってみてください。

次回の「e-健康かわら版」は2022年3月22日頃配信予定です。

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