健康豆知識

ホリスティック(全体医療)

掲載11 笑いの療法

笑うことが、健康にとって非常に効果的であるということが医療の現場でも認められて、それを採用する医療機関やその成果を発表した論文等が話題になっています。
よく言われているのが、笑った後にはガン細胞を攻撃するナチュラルキラー(NK)細胞の活性値が上昇するということです。
笑いが免疫力を高めることは以前から言われてきたことですが、これがガンの「治療」の分野にまで入りこんでいることは驚きです。

喜劇やコメディで大笑いすることで、不治の病と言われた膠原病が治ったという例もアメリカなどで発表されていますし、また大笑いした後には交感神経が活発に働くようになると言われています。

交感神経が活発化すれば、心臓の働きが促進し血液の流れが増えますので、これもまた健康にプラスになります。昔から伝わる「笑う門には福来たる」という格言は、こうした世情を先取りしたのでしょうか。

アメリカUCLAのノーマン・カズン博士は、笑いについて「体内のジョギング」と呼んでいます。笑うこと(大笑い)であらゆる生理系統に作用が及び、器官が運動することになるというわけです。

ガンや膠原病、リウマチといった、不治の病として恐れられてきた病気が、笑いによって治った、あるいは治療に著しい効果があったといった症例が、多くのメディアなどで紹介されています。
病気の治療だけでなく、免疫力を高め健康維持のためにも笑いが非常に有用と言えますから、これはお金も手間もかからない究極の健康法です。

笑いを学問としてとらえ、会員間で異業種交流や情報交換をしようと立ち上げた「日本笑い学会」(会員の3割は医療関係者)や、医療や福祉に「治癒力を高める笑い」を広げることを目的とした「癒しの環境研究会」という団体が、活発な活動をしています。
この研究会では、「笑い療法士」の候補を集って、最近認定評価委員会による審査・認定を実施しました。

また、最近「泣くこと」も免疫力を高める働きがあると言われ始めました。こうしてみると、喜怒哀楽のすべてが健康につながっているといっても過言ではないでしょう。
笑いたいときには笑い、泣きたいときには泣き、怒りたいときには怒る、といった感情を抑えない本能的な生き方を見直す時かもしれません。

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