血管内皮機能障害および血小板機能異常は、高血圧、糖尿病、脂質異常症の患者において頻発します。そのことから、NKCPが血液流動性を改善することよって、血流障害が引き起こす諸症状を緩和できると考え、生活習慣病患者の自覚症状に対するNKCPの効果について検討しました。
本研究では、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症で定期的に通院している女性患者17名を対象に、クロスオーバー二重盲検試験を実施しました。被験者を2群に分け、それぞれNKCP群は1日250㎎のNKCP、対照群は他社製のナットウ菌培養エキス食品を摂取しました。摂取期間は4週間で、その後4週間の休薬期間に経過観察をしたのちに、にNKCPを摂取した群には他社製食品を、他社製食品を摂取した群にはNKCPを4週間摂取してもらいました。各試験食品を投与前後に、被験者は頭痛、肩こり、腰痛、および四肢の冷えの状態を報告しました。症状の程度は、視覚的評価スケール(Visual Analog Scale: VAS)を使用して示しました。
NKCPの摂取により、肩凝り、腰痛、四肢の冷えが有意に改善しました。頭痛も有意ではないものの改善の傾向が見られました。一方、対照群では、すべての項目において摂取前後で変化がありませんでした。本研究により、NKCPの摂取は、生活習慣病を有する患者において血流障害による症状を改善することが明らかになりました。
本編は論文掲載のデータを一部改変しております。