腸は食べたものから栄養を吸収するとても大切な臓器です。大きくは小腸と大腸に分かれ、消化吸収と排泄を担います。腸から吸収された物質は肝臓に入り、その後血液を通して全身に運ばれます。また、腸は第二の脳とも呼ばれ、脳からの命令が無くても神経系や免疫を相互的に刺激することも分かっています。さらに、腸には私たち自身の細胞よりも多くの数の細菌が住み着いていて(腸内細菌叢)、お互いに共生関係にあります。人間が消化できないためそのまま排泄されると考えられていた物質が、実は腸内細菌にとってはエサとなり、そのエサを食べた細菌が出す物質が私たちの身体に役に立っているという複雑な現象も解明されてきています。腸内環境は健康長寿にとても大切な要素で、良好な状態を維持する事が重要です。