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2021年8月号記事 vol.207

若さを保つ秘訣

いつまでも若さを保てたら…、と考える方は多いのではないでしょうか。今回は、若さを保つ秘訣を国内、国外のレポートからご紹介します。

コーヒー・緑茶をよく飲む中年期女性はBMIが低く血管年齢が若い

WHR 20219月号(1)全身の健康に大きく関係する血管。最近では血管年齢を若く保つことの大切さが注目を集めています。血管年齢を計測する機械や、血管年齢を若く保つためのサプリメントなどを目にすることも多くなりましたが、血管年齢を若く保つためにはコーヒーや緑茶が効果的であるようです。

コーヒーや緑茶の摂取量が多い中年期の女性は、BMIや体脂肪率が低く、血管の柔軟性が保たれていることを示す結果が、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県地域産科婦人科学講座の寺内公一氏らの論文(「Nutrients」2021年5月11日オンライン版掲載)で示されました。

寺内氏らは、東京医科歯科大学病院の更年期外来を受診した患者のデータを用い、以下の横断研究を行いました。対象者は、40~65歳の更年期症状のある女性232人(平均年齢51.6±5.0歳)。コーヒーや緑茶の摂取量はアンケートから把握し、全体を以下の4群に分類しました。コーヒーおよび緑茶の摂取量がいずれも1日1杯未満の「対照群」(16.8%)、コーヒーは1日1杯以上で緑茶は1杯未満の「コーヒー群」(20.3%)、コーヒーは1日1杯未満で緑茶は1日1杯以上の「緑茶群」(32.8%)、コーヒーと緑茶ともに1日1杯以上の「コーヒー+緑茶群」(30.2%)。動脈硬化の進行レベルは、血管の柔軟性の指標の一つである「CAVI」(数値が大きいほど血管柔軟性が低い)で評価しました。

その結果、著者らは「閉経前後の日本人女性では、毎日のコーヒーおよび緑茶の摂取量が、BMIおよび体脂肪率と逆相関し、コーヒーと緑茶の合計摂取量はCAVIと逆相関していた。これらのデータは、コーヒーや緑茶の摂取が、女性の健康維持と動脈硬化の予防に役立つ可能性を示唆している」と結論づけています。ただし、CAVIに関してコーヒー、緑茶それぞれ単独では有意な影響が認められませんでした。このことから、コーヒーと緑茶には動脈硬化の進行抑制において相加的効果があるのではないかと考察されています。

自分は若いと感じると若くなれる?

WHR 20219月号(2)長生きの秘訣は、自分は実年齢よりも若いと感じることかもしれない。そんな期待を抱かせる研究結果が、「Psychology and Aging」2021年5月号に掲載されました。論文の筆頭著者であるドイツ老年医学センターのMarkus Wettstein氏は、「実年齢よりも若いと感じている人は、そのことによってさまざまな恩恵を受けているようだ」と語っています。

この研究で、Wettstein氏らは、自覚しているストレスの程度が機能的健康レベルに及ぼす影響を検討しました。また、主観的年齢が若い(実際の年齢よりも自分は若いと感じている)ことに、ストレスによる健康への影響を弱める「緩衝効果」が存在するのかを調査しました。その結果、自覚しているストレスの強さが機能的健康レベルの低下の速さと関連しており、主観的年齢が若いことにストレス緩衝効果が存在することを示唆されました。

Wettstein氏は、「自覚されたストレスは、さまざまな経路を介して機能的健康レベルに影響を与えるのではないか。それに対して主観的年齢の若さは、ストレスの影響の抑制、例えば全身性の炎症を抑えることなどによって、健康上のメリットを生み出す可能性がある」と考察を述べています。

 

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