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アンチエイジングとプライムエイジングの違い

掲載2

プライムエイジングと栄養(タンパク質、脂質、糖質、食物繊維、ビタミン、ミネラル)

第2回目はプライムエイジングと栄養について私の体験も含めながらお話ししたいと思います。
毎日必ず食べる食事ですが、ほとんどの方が、習慣で食べていたり、ストレスなどの発散の為に食べていたりすることが多く、食事に含まれる栄養素がいかに重要で、食べるもので自分の体が作られているという事を実際に認識されている方は少ないのでしょうか?実は私も昔は食べたいものを食べたいときに食べていました。(笑)

私達にとって、食べることは生きることの基本です。健康で長生きするプライムエイジングを実現するためには何を、いつ、どうやって、どれ位食べるかが重要です。もちろん年齢や体質、生活習慣などによりそれぞれ必要な栄養素は変わりますので、まずは自分を知ることが大切です。1日3食とっていない、早食いである、夕食が遅い、ストレスで食べてしまう、テレビなどを見ながら食事するといった項目が当てはまる方は、食事のパターンに問題があり決まった時間に1日3食ゆっくりよく噛んで食事することが大切です。お腹いっぱいまで食べる、満腹でも残さず食べる、つまみ食いする、おやつを食べる、寝る前に夜食を食べるなどが当てはまる方はついつい食べ過ぎて肥満になる恐れがありますから、自分に必要なエネルギー量を知り、栄養バランスの良い食事を摂ることが必要です。また、ソースをかけるのが好き、こってりした濃い味がすき、肉が好き、麺類が好き、毎日ビール中びん2本または日本酒2合以上飲むという方は血圧やコレステロール、血糖が高くなり生活習慣病を招く恐れがあります。ではそれぞれの栄養素について見ていきましょう。

タンパク質

タンパク質はご存じのように筋肉や皮膚、髪、爪、血液、骨などを作る栄養です。またホルモンや神経伝達物質、免疫物質などの材料としても欠かせません。不足すると成長が遅れたり、血管が弱くなったり、体力や免疫力が低下します。人体を構成するアミノ酸は20種類ありますが、その内8種類は体内で合成できないので、食品から摂取しなければなりません。通常食事をとると体が温まりますが、これは細胞内の酸化が始まるためで、食事性体熱産生と言います。タンパク質は脂質や糖質に比べて特にこの働きが強いため、食後に体を温める働きが大きいです。また強いストレスがかかると抗ストレスホルモンの分泌が活発になり、タンパク質の分解を早めます。タンパク質は脂肪や糖の様にとりすぎた分を体内に蓄えることが出来ないので、余分な分は分解され、尿となって体外へ排出されます。これを利用して最近では炭水化物を抜いて、タンパク質ならいくらでも食べてよいというようなダイエットが見受けられますが、やりすぎると、腎臓に負担がかかりますので注意が必要です。また同じタンパク質と言っても食品によって種類が異なりますから、肉、魚、乳製品、豆、玉戸、穀類とバランスよく摂取することも心がけましょう。

脂質

脂質は肥満の原因と悪者にされがちですが、1gあたり9kcalととても効率の良いエネルギー源となります。ホルモンや細胞膜の成分となったり、脂溶性ビタミンの吸収を良くする働きもあります。不足すると脳出血を起こしやすくなったり、疲れやすくなります。また脂質にもいろいろ種類があり、青魚などに含まれるn-3系の不飽和脂肪酸はアレルギーを予防したり、中性脂肪やコレステロールを低下させて動脈硬化や血栓形成を予防する働きもあります。脂肪酸は酸化されやすいので抗酸化力のあるビタミンEやβカロテン、ビタミンCなどと一緒に取ることも大切です。

炭水化物

炭水化物は脳が唯一エネルギー源にできるもので、体温維持など生命活動に欠かせない糖質と、腸内環境を整えて便秘を予防したり、コレステロールや血糖値の上昇を抑制する食物繊維とに分けられます。
糖質を取りすぎると肝臓でグリコーゲンに変わり蓄えられます。糖質が不足すると体重が減り、疲れやすくなり、思考能力が低下します。糖質をとると、血糖値が上昇し、インスリンが分泌されますが、これを穏やかにすることで、急激な糖質の吸収を抑えて食べても太りにくい体を作れます。また同じ糖でも果物などの果糖は、同量でも甘さがショ糖の1.5倍あり、食後の血糖値上昇も穏やかです。ただし、清涼飲料水などで多量に摂ると肝臓に負担をかけたり、糖化産物の上昇に繋がったりしますのでその点は注意が必要です。また、乳糖は腸内の善玉菌を増やす働きもあります。

食物繊維は生活習慣病予防の強い味方で、不足すると便秘や肥満の他、動脈硬化、高血圧、糖尿病や高脂血症など生活習慣病を引き起こしやすくなります。また、糖の吸収を穏やかにして血糖値の上昇を抑えたり、不要な物質や有害な物質を吸着して体外に排出したり、腸の蠕動運動を促進して排便を促したり、満腹感を得やすくして食べ過ぎを防いだり、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を良くするといった様々な働きをしています。現代の食生活は過剰なエネルギー摂取の反面、食物繊維、ビタミン、ミネラルの不足が増えていますので、積極的に意識して食物繊維を取ることが病気の予防に大切です。食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維と動物性食物繊維があります。水溶性食物繊維は果物や海藻などに含まれており、スポンジのように水分を吸収してゲル状になり、ナトリウムとくっついて血圧を下げたり、胆汁酸を吸着して体外に排出したり、コレステロールや糖の吸収を穏やかにします。

大和薬品のバイオブランの主成分もヘミセルロースBという水溶性食物繊維ですが、他の水溶性食物繊維と異なる点は、それを独自の酵素で分解し他には無い物質にしたところがユニークです。ヘミセルロースBは私たちの消化酵素では分解できませんので、酵素分解の過程が必要なのです。バイオブランは消化を受けずに一部が血中で、他の部分がパイエル板の刺激を介して免疫系統のNK細胞やB細胞、マクロファージを活性化し、免疫調整やアレルギー、酸化、炎症などを抑制する働きがあります。それにより生活習慣病はもちろん、風邪などの予防や、抗がん剤による嘔吐・体重減少・血球減少・感染などの副作用の軽減作用などの報告も多数あり、癌の再発防止にも役立ちます。実際当院でも膵臓癌末期などで他の病院ではあと2か月の余命だと言われ、バイオブランを含む免疫治療により今でも元気に生活しておられる方(10年以上)が何人もいらっしゃいます。栄養の話に戻ると、不溶性食物繊維は水に溶けずに水分を吸収して便のかさを増やし、大腸の蠕動運動を活発にしたり、腸内の有害物質を排出する働きがあります。あまり知られていませんが、エビなどに含まれる動物性食物繊維の代表であるコンドロイチン硫酸はカルシウムの代謝にかかわり骨粗しょう症を予防し関節の痛みを改善すると言われています。

ビタミン

ビタミンは糖質、脂質、タンパク質の代謝を助け、体の機能を正常に働かせるために必要な栄養素です。水溶性と脂溶性があり、水溶性は取りすぎても尿で体外に排出されますが、脂溶性は過剰症になる恐れがあるのでサプリメントの取りすぎには注意が必要です。ビタミンB群やKは腸内の善玉菌によって合成されるので、便秘などが続くと腸内環境が悪化し、ビタミンの合成能力も低下させてしまいます。

ミネラル

ミネラルもビタミン同様、エネルギー源にはなりませんが、体の構成成分になったり、健康を維持するためには欠かせない栄養素です。人に必須とされている16種類のミネラルがあり、不足しても過剰でも弊害があります。亜鉛が不足すると味覚障害になったり、カルシウムやマグネシウムの不足は骨粗しょう症を招きます。ナトリウム(塩)を取りすぎると高血圧になるのは皆さんご存じですね。

さて、これまで各栄養素のお話をしましたが、どの時期にどの栄養素を取るかということも非常に重要です。各世代に必要な栄養を意識して生活するだけで体は変わっていきます。
例えば、幼児は消化機能がまだ未熟ですから消化しにくい繊維の多い物や辛い物などの刺激物は避けて、ビタミンC、カルシウム、鉄、亜鉛など不足しない様にエネルギー、タンパク質、脂質を十分にとることが必要です。また子供の頃に同じ食品を一度にたくさん食べたり、毎日同じ食品を食べているとアレルギー症状を起こしやすいので色々な食品からバランスよく食べることも必要です。月経が始まると女性は毎月血液が失われますから、貧血を予防する為にも鉄分、タンパク質や葉酸など赤血球を作る栄養をしっかり取ることが大切です。極端なダイエットで栄養バランスが乱れると、生理が不規則になったり排卵が止まってしまうこともあります。女性は閉経を迎えると骨量が急激に減少しますから、この時期にしっかりカルシウムを取ることも大切です。第二次性徴期の男性は骨格や筋肉を成長させるためにカルシウム、マグネシウムなどのミネラルが不足しない様エネルギーとタンパク質をしっかりとり、筋肉を成長させます。社会人になって一人暮らしなどを始めると忙しさで朝食を抜いたり、飲み会で生活リズムが乱れたり、外食で肉食中心の生活で野菜が不足がちになります。30代になると基礎代謝量が減るので、それまでと同じような生活を送っていると肥満になってしまいます。40代は仕事や家庭でのストレスも多く、心身ともに疲れやすい時期ですので、健康状態のチェックと食生活の見直しが必要です。外見は太っていなくても脂肪や食塩の過剰摂取により、高血圧や高脂血症、糖尿病などを招き、脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクが上がります。50代を過ぎると女性も更年期障害に悩まされる人が多く、エストロゲンの分泌量が減少して憂鬱やのぼせ、ひどい肩こり疲労感など不定愁訴が現れたり、骨粗しょう症や高脂血症を起こしやすくなります。カルシウムをしっかりとり、コレステロールを控えた食事をして散歩をするなど基礎代謝量を上げることが必要です。更年期障害は男性にも表れます。ビタミンやミネラルを積極的にとることで、憂鬱や疲労の症状を改善します。また抗酸化力の強いファイトケミカルであるポリフェノールやイソフラボン、カルテノイドなどをとってがんや生活習慣病の予防に努めましょう。楽しい老後を迎えるにはこの年代の健康維持がとても大切です。70代にかかると、加齢とともに全身の衰えが進みますが、その速度は人によってかなり異なり、肉体年齢は個人差が大きくなります。肌のハリがなくなり髪の毛が抜けてくるなどの外見的な変化から、骨量が減って骨折しやすくなったり、血管の弾力性が失われて動脈硬化が進行し高血圧になったり、糖尿病が悪化する人も増えています。年を取ると、1日に必要なエネルギー量は減りますが、タンパク質やビタミン、ミネラルの必要量はさほど変わりません。病気になってから始めるのでなく、なる前にいかに予防するかで人生の生き方が変わってきます。

余談になりますが、私自身も毎朝バイオブランを始め、ビタミン、亜鉛、葉酸などのミネラル、DHA、霊芝、マカ、スピルリナなどのサプリメントを飲んでいます。

プロフィール
飯塚 翠(めしつか みどり) 氏

M再生クリニック 院長

飯塚 翠(めしつか みどり)

2008年北京大学医学部卒業。中国医師国家試験、日本医師国家試験合格。ハーバード大学医学部(米国)、北京大学医学部付属第三病院、東京大学付属病院、東京女子医科大学病院を経て、2019年M再生クリニック院長に就任。

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