Vol.15 2004年11月号

Vol.15 2004年11月号

ごあいさつ

こんにちは。大和薬品E-メールマガジン担当の本間です。9・10月にご案内させていただきました、プレゼント企画ですが、全国のお客様からお申し込みをいただき、誠にありがとうございました。厳選なる抽選を行い、ご当選につきましては発送をもって代えさせていただきます。この「e-かわら版」やホームページに関する貴重なご意見も数多くいただき深く感謝申し上げます。今後もみなさまに役立つ情報をお伝えすることができますよう、社員一同力を合わせてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

今月のメニュー

■大和薬品(株)関連最新情報
◎米国現地法人(DHD USA Inc.)を設立
◎米国展示会「SSW」に第二世代のナットウキナーゼ出展
◎米国臨床栄養学会にてNKCP・HRBの研究成果を発表
◎帯津良一先生総監修「決定版 がんを治す療法事典」が出版されました。
◎日本食品機能研究会のホームページが新しくなりました。

■☆新素材”米ケフィラン”トピックス☆

■健康お役立ち情報
【1】「アーユルヴェーダの話」
【2】食物繊維摂取には歯が大切

■連載シリーズ…….第9回 食後高血糖で始まる糖尿病

■編集後記

■大和薬品(株)関連最新情報

◎米国現地法人(DHD USA Inc.)を設立

弊社は、北米市場の販売を強化するため、9月23日付けで米国のロサンゼルスに100%子会社 DHD USA INC.(Daiwa Health Development Inc.)を設立しました。代表には、弊社代表取締役の二宮泰夫が就任しました。今回の現地法人設立の目的は、米国内でのバックアップ体制を強化して新たな販売チャンネルを確立し、さまざまなニーズに対応できるようにするものです。また、南米の市場開拓も視野に入れています。

弊社の海外子会社設立は、2000年に英国に設立したDHD(EUROPE)Co., Ltd.、2003年にタイに設立したSIAM DHD Co., Ltd .に引き続き3社目となります。これは、弊社の長期海外販売戦略に沿ったものです。

すでに稼動している英国およびタイのDHDはいずれも着実に成果を上げており、現地の販売強化だけではなく、地元の大学や研究機関などと共同研究や情報の交換を積極的に行っています。これに加えて、世界最大の市場であり、サプリメント先進国である米国での新たな展開は、弊社の販売力強化のみならず生きた情報の収集や新製品の開発に寄与することが大きいと期待しています。

◎米国展示会「SSW」に第二世代のナットウキナーゼ出展

9月29日~10月1日にアメリカ・ラスベガスで開催された「SUPPLY SIDE WEST」に、弊社は「精製ナットウ菌培養物(NKCP)」で参加。商品の出展に併せてプレゼンテーションを実施しました。

SUPPLY SIDEは、世界的にも大きな健康食品原料展示会で今回で3回目の参加となる弊社も、ブースには予想以上に入場者が詰めかけ、各国企業が取り扱いに強い興味を示すなど、商品への関心の高さがうかがえました。

今回は、獨協医科大学法医学研究室の一杉正仁助教授が特別講演「The Development of NKCP」を実施しましたが、血液関連の専門家で臨床例も豊富なことから、参加者の関心を集めました。一杉助教授の講演では、NKCPの主成分が、独自のナットウ菌の培養・精製法により、菌が細胞外へ分泌する酵素の一つであるバチロペプチダーゼFに属しており、さらに、最近のヒト血液添加試験で、NKCPが血栓の線溶活性だけでなく凝固抑制も認められたという「デュアルファンクション」効果を訴求しました。

このことから、NKCPの血液凝固・線溶系に及ぼす影響から、血栓形成を抑制して血栓症を予防する可能性が示唆されたと結論付け、NKCPは安全性が高く、新しいタイプのナットウキナーゼであり、「第二世代のナットウキナーゼ」としての地位を確立していると結びました。

 

◎米国臨床栄養学会にてNKCP・HRBの研究成果を発表

AMERICAN COLLEGE OF NUTRITIONの第45回年次総会が9月30日~10月3日の4日間アメリカ・ロングビーチで開催されましたが、ここで弊社は、第二の主力商品として注力する自社開発素材「NKCP」(精製ナットウ菌培養物)について最近の臨床試験を中心に研究発表を行いました。

今回の発表は、「NKCP」(精製ナットウ菌培養物)の線溶および抗血栓作用について獨協医科大学(一杉正仁助教授)との共同研究を行ったもので線溶活性だけでなく抗凝固も認められたデュアルファンクション効果をポイントに、従来のナットウキナーゼとは違う「第二世代の素材」として強調しました。

また、本学会では共同研究先の愛知学泉大学の小原郁夫教授により、「米ぬかエキス水解物(HRB)」についての発表も行われました。これは「米ぬかエキス水解物がストレプトゾトシン誘発性糖尿ラットのタンパク質代謝悪化を減少させる」と題したもので、糖尿ラットをHRB投与群・非投与群の2グループに分け、血中グルコース濃度、総コレステロール、トリグリセライド、遊離脂肪酸、尿窒素等、肝アルギナーゼ等を測定。その結果、HRB投与群では総コレステロール、血中コレステロール濃度、肝アルギナーゼ活性がコントロール群に比べ低く、HRBは糖尿病のタンパク質代謝だけでなく、血糖値や総コレステロール濃度も改善させる可能性があることが示唆された、と発表されました。

 

◎帯津良一先生総監修「決定版 がんを治す療法事典」(法研)が出版されました。

最新の現代医学から確かな代替療法まで「がん」と闘うための総合事典(876ページ)が帯津三敬病院の帯津先生の総監修により出版されました。下記のように2部構成で各代替療法を受けるときのアドバイスも詳しく紹介されています。

また本書では「米ぬかアラビノキシラン」についても推奨されており、米ぬかから取り出した食物繊維「ヘミセルロースB」にしいたけの酵素を作用させてはじめて得られる米ぬかアラビノキシランの五単糖が鍵を握っていることが述べられています。

第1部 がんと闘う現代医学―「基本療法」と「最先端医学」(がんを治す―統合医学の実際;がん治療にはどんな方法があるのか;主な疾患部位別がん治療の実際;治療効果を底上げする代替療法)第2部 西洋医学を補完する「代替療法」(食べる療法;心の療法;動く療法;免疫力を上げる療法;多様な治癒力を発揮する療法;サプリメント)

◎日本食品機能研究会のホームページが新しくなりました。

この度、弊社の所属する日本食品機能研究会(JAFRA)のホームページデザインがリニューアル。見やすさ・使いやすさがUP。専門性もさらに深くなりました。ぜひご覧ください。

■☆新素材”米ケフィラン”トピックス☆

「バイオブラン」「NKCP」に次ぐ新素材「米ケフィラン」について全6回シリーズでお届けします。

第3回・・・「ケフィール」「ケフィラン」「米ケフィラン」の違い

<「ケフィール」~神からの贈り物~>
ケフィールは、グルジア・アルメニア・アゼルバイジャンからなるコーカサス地方の伝統的な発酵乳。その歴史は2000年以上ともいわれており、当地では「神の贈り物」として外地への持ち出しを禁じられ、20世紀初めまで他の地域に紹介されることはありませんでした。

<「ケフィラン」~ケフィールの主成分ケフィラン~>
ケフィールはケフィール粒という数種の乳酸菌や酵母の塊で、乳を発酵してつくられます。ケフィランはケフィール粒を構成する菌のひとつ「L.ケフィラノファシエンス」により発酵中につくられる特有の粘性多糖で、ケフィール粒がその機能を維持するのに重要な役割を果たしています。

<「米ケフィラン」~植物由来のガラクトグルカン>
通常のケフィランは動物(乳)由来であるのに対し、弊社の米ケフィランは純植物(米)由来のガラクトグルカンであることが大きな特長です。通常L.ケフィラノファシエンスは乳のグルコースとガラクトースを栄養源としてケフィランをつくりますが、当社は独自の培養方法により米を栄養源とした植物性ケフィランを安定生産する技術を開発しました。

(つづく)

次回は「米ケフィラン」の多彩な有用性についてご紹介します。

■健康お役立ち情報

【1】「アーユルヴェーダの話」

「アーユルヴェーダ」という言葉に、最近よく接します。興味をお持ちの方も多いことでしょう。アーユルヴェーダ(Ayurveda)は、サンスクリッド語で「生命」を意味する「アーユス」と、「科学」を意味する「ヴェーダ」を結合したもので、「生命の科学」(サイエンスオブライフ)と訳され、インド5000年の歴史をもつ世界最古の伝承医学です。

中国の漢方同様に世界保健機構(WHO)が正式に奨励している東洋医学のひとつで、人間が心身ともに健康で幸せに生きていくことを教える学問であり、病気をしないで健康で、楽しく天寿を全うすることを目的とした包括的な医療体系です。

アーユルヴェーダの考えでは、地球上のすべての生命は宇宙と同調していて、人間の心も体も宇宙と一体であるとし、小宇宙である人間が宇宙との密接な関係によって健康を保つことが家族や地球、宇宙にとって大切であると説いています。

この治療は、一方的に薬品に頼らず、自然治癒力を生かして食事や生活にも注意することを大切とし、薬草など自然のものを用いた治療や健康管理を勧めています。医学や科学が進歩する現代にあって、アーユルヴェーダの効果は欧米各国で証明され、高い評価を得ています。日本でも、ますます注目されています。

アーユルヴェーダについての情報等詳細については、日本アーユルヴェーダ学会(田澤賢次理事長)にお問い合わせになってはいかがでしょうか。同学会のホームページアドレスは、以下の通りです。

また、アーユルヴェーダについては、入門書から専門書まで、専門家による書籍がたくさん出版されています。参考までに、何冊かをご紹介します。

・「インドの生命科学 アーユルヴェーダ」
上馬場和夫・西川真知子共著 農山漁村文化協会発行
・「新版アーユルヴェーダの世界――統合医療に向けて」
幡井勉著 出帆新社発行
・「アーユルヴェーダの知恵――蘇るインド伝承医学」
高橋和己著 講談社発行
・「5000年の歴史を取り入れた新生活術 癒しのアーユルヴェーダ」
佐々木薫著 BABジャパン発行

【2】・・・海外統合医療ニュース 第9回

食物繊維摂取には歯が大切

「第6の栄養素」として、機能性に注目が集まっている食物繊維ですが、その摂取量には歯の良し悪しが関係しているというデータが出てきました。9月に発表された、歯の状態と食事内容との関連を中国で調べた研究です。対象となったのは,高齢で菜食主義者の中国人76人。

口腔外科医が診たところ、76人中42人(55.3%)は歯がありませんでした。59人(77.6%)は咀嚼が困難な状態。歯の状態が良好な高齢者と比べると、不十分なグループは咀嚼が困難であり、軟らかい食べ物しか食べられません。さらに、1日の平均食物繊維摂取量が少なかったのです。

なお、食物繊維以外の栄養素の摂取状況には関連しませんでした。研究グループでは、「歯の状態がよくないことは、咀嚼力や食物繊維摂取量の低下に結びついている」と結論付けています。

折りしも今年は国際コメ年。食物繊維に限らず、私たちの主食であるごはんをよく噛んで味わって食べるためにも、歯の手入れに気を配りたいものです。

出典・Gerodontology Vol.21 p.161-166、2004

■連載シリーズ・・・第9回 食後高血糖で始まる糖尿病

日本生活習慣病予防協会 理事長 池田 義雄

血糖値が、持続的に高値を示す状態が糖尿病です。しかし中高年で発病してくる糖尿病は、いきなり高血糖になるということはありません。経過は極めて緩慢で食後の高血糖から始まります。

食後血糖値の上昇の程度を的確にみるためには、「75g経口ブドウ糖負荷試験」が最適です。血糖値をみるポイントは、2時間値が140mg/dlを越えているかどうかです。この際尿糖は陽性になります。この点を日常生活の中で明らかにすることが、糖尿病を早期に気付き本格的な糖尿病への進行を防止する上で欠かせない情報になります。

そこでお勧めなのが0~2000mg/dlが定量でき、その成績がデジタル表示されるKKタニタが開発した「デジタル尿糖計」の活用です。これなら痛みも無く、いつでも、誰にでも出来て便利です。

特に肥満を伴った糖尿病の予備軍にはぜひこれを取り入れ、本格的な糖尿病への移行を予防するようにしたいものです。なお食後血糖値の急上昇を抑えるための食事のポイントは、主食として摂る穀類を可能な限り低グライセミックインデックスなもの(低GI食)にすることをお勧めします。

☆ニュース☆

池田先生が今年5月から会長を務められる「特定非営利活動法人 セルフメディケーション推進協議会」のホームページが新しくなりました。

セルフメディケーションの概念や関連イベント情報、健康情報などがわかりやすく掲載されております。ぜひご覧ください。

■編集後記

11月は学会・展示会のシーズンです。弊社は「秋の機能性食品シンポジウム」、「日本食物繊維学会」等に参加予定です。12月号はその報告をお届けいたします。よろしくお願い申し上げます。

皆様からのご意見・ご感想をお待ちしています。

次回の「e-健康かわら版」は12月10日配信予定です。
今後とも大和薬品株式会社をよろしくお願い致します。

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