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ある種の治療は病気より悪し

加齢とともに全身の筋肉が衰え始めます。「老化は足から」と言いますが、「歩く」ということがどれだけ私たちの健康と深く結びついているかを、非常に端的に表していると言えるでしょう。また、「歩く」という行動は、私たち人間にとって基本的な運動であるとともに、誰にでも、いつどこにいてもできる、健康維持のための手軽な手段です。中高年の方々を中心に、歩数計(万歩計)が人気を集めているのも、健康志向の高まりによるものかもしれません。

歩くことに覚悟や決断は要りません。毎日の生活の中でちょっと工夫するだけで、「歩く健康生活」が実現できます。たとえば、駅などでエスカレーターやエレベーターをやめて、階段を歩く。思い切って、一駅、一停留所の距離を歩く。こうした習慣は、老化の予防に役立つことでしょう。

一日一万歩

「一日一万歩」という言葉をよく聞きますが、この数字にはどんな根拠があるのでしょうか。厚生労働省の「21世紀における国民健康づくり運動」(健康日本21)では、一日に歩く歩数の目標値を、男性9200歩以上、女性8300歩以上としています。ところが、実際には男性の71.3%、女性の73.0%がこの目標値に達していないということが、調査の結果で明らかになりました。

陸上ではなく水中を歩く

「歩くことが健康にいいのはわかっているけれど、膝が痛くて…」、という場合は、プール歩行がお勧めです。水中を歩くと浮力が働いて膝や腰への負担が軽減され、陸上でのウォーキングほど痛みを感じません。その上、水の抵抗が程よく負荷となり、陸上を歩くよりも多くのエネルギーを消費します。また、体にかかる水圧が血液やリンパの流れをよくするとも言われています。温泉プールを利用すれば、寒い季節でも続けることができるため、一年を通して継続しやすくなります。

ただし、水の深さには注意をするようにしましょう。浅すぎると効果が低下してしまいますし、逆に深すぎると歩けなくなってしまいます。プールは、泳げないと敬遠しがちですが、歩くことも素晴らしい健康法です。

走るより歩く

近年はランニングがブームで、皇居のお堀の周りを走るランナーも急増しているようですが、過度のランニングは、かえって健康を害する恐れもあります。また、あまり無理をすると走るのが億劫になってしまい、長続きしなくなる心配もあります。体力や気力によほど自信がなければ、無理して走るよりも歩く方がお奨めです。辛抱強く続けることで、足腰が強くなるばかりか、内臓脂肪が減って肥満が解消されたり、糖尿病などの病気が軽くなるという効果も期待できます。骨を強化して骨粗鬆症の予防にもなり、認知症予防にもなると、ウォーキングの様々なメリットが注目を集めています。足を鍛えることは、老化予防の近道と言えるかもしれません。

正しい歩き方

ただし、ダラダラと歩いていたのでは、健康への十分な効果は期待できません。健康のためのウォーキングには、そのための正しい歩き方があります。

まず、腕をしっかり振って、背筋をピンと伸ばし、やや早足で歩き、そしてかかとから着地することが大切です。ウォーキングで注意しなくてはならないのは、短時間で止まらないことです。体内の脂肪は、運動を始めて20分ほど経たないと燃焼しませんから、その前に止めてしまったら、効果は期待できなくなります。

朝食前に歩く場合は血糖値が低下しており、立ち眩みなどを起こす恐れもありますので、ウォーキング開始前に軽食を取るようにしましょう。また、朝は血圧が高くなりやすいので、血圧についても注意が必要です。

せっかく歩いても

爽やかの空気の中を歩くのは、気分的にもリフレッシュできます。しかし、「汗をかいた後だから」と、ビールなどのカロリーの高い飲み物を飲むのは控えましょう。運動の後の水分補給は、カロリーのない水や、お茶が望ましいでしょう。

今日からでも

歩くことは、健康維持や健康づくりに役立つだけでなく、爽やかな空気を吸いながら風景や季節を楽しむことは、清々しい気分になってストレス解消にもなります。ウォーキングに一大決心は要りません。ウェアと、足によくフィットする靴があれば、いつでも始められます。気軽に続けることが大切で、最初から気負って無理をしないようにしましょう。改まってウォーキングはどうも、という方は、歩く習慣づけを始めたらどうでしょうか。日常生活の中でちょっとした工夫をするだけで、心身にいい影響があらわれます。