1997年7月、世界がん研究財団と米国がん研究財団は「Food,Nutrition and the Prevention of Cancer:a global perspective」のタイトルで670頁に及ぶ膨大なレポートを発刊しています。このレポートはいままで食生活とがん予防に関する世界で発表されたおよそ5,000の学術論文を、15人の専門家が丹念に解析した結果をまとめたものです。わが国の「がんセンター」による「がん予防の12カ条」をさらに具体的な内容にしている点が、より参考になります。
以上を踏まえて、やはりもっとも大事ながん予防対策は、野菜、果物をたっぷり摂ってビタミン(A、C)や食物繊維含有食品を十二分に確保することと、禁煙と少酒そして脂肪と塩分の摂りすぎはつとめて避けることに集約されます。
日本生活習慣病予防協会 理事長
池田 義雄(いけだ よしお)氏
昭和36年(1961年)東京慈恵会医科大学卒。同大生理学教室、第3内科教室講師、助教授を経て平成5年より同大健康医学センター健康医学科教授。平成12年同大退任後、現職にて肥満、糖尿病、健康医学を中心に生活習慣病予防活動を推進する一方、日本生活習慣病予防協会、日本食物繊維学会各理事長、セルフメディケーション推進協議会会長、日本肥満学会ほか多くの学会、研究会の役職にあるほか、厚生労働省、薬事・食品衛生審議会委員、共立薬科大学客員教授などにて活躍中。
<主な著書等>
「糖尿病クリニック」新興医学出版(1980)、「糖尿病のスポーツ医学」朝倉出版(1980)、「肥満の臨床医学」(編著)朝倉出版(1986)などの他に、一般向け啓蒙書として、「糖尿病療法のコツ」、「お腹をへこます法---肥満の最新医学」、「糖尿病に克つ」、「こちら健康医学科」、「検査の受け方・検査値の読み方」、「成人病を防ぐ本」、「健康パスポート2000」など、その他論文多数。
・掲載10 高血圧のコントロールは自己測定から
・掲載9 インフルエンザの流行に御用心
・掲載8 食後高血糖で始まる糖尿病
・掲載7 快眠を得るための4ヶ条
・掲載6 米国版・がん予防のための食生活14カ条
・掲載5 VDT(visual display terminals)との付き合い方
・掲載4 歯周病の怖さとその予防~8020(ハチマルニイマル)を目指して
・掲載2 免疫を高める方法~落語を聞いてお茶を飲む