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2017年5月号記事 vol.156

脳卒中の予防で、認知症も予防

WHR 201706筋力トレーニングによって筋肉を強化することは、2型糖尿病リスク抑制や、高齢者の転倒防止など、幅広い年齢層で様々な効果が認められます。今回は、日本と海外からの報告をもとに、筋力トレーニングの有用性についてご紹介します。

筋力トレーニングは日本人の2型糖尿病リスク抑制に有用である可能性が、帝京大学公衆衛生学研究科の桑原恵介氏らによる研究で示されました。勤労者の健康状態についての検討から得られた知見で、「Journal of Diabetes Investigation」電子版に3月2日掲載された論文で明らかにされました。研究では、勤務先の健康診断を受けた非糖尿病の男女2万6,630人(30~64歳)にアンケートを実施し、余暇に筋トレを行っている1,090人(4.1%)と、非筋トレ群で糖尿病発症率を比較しました。平均5.2年の追跡中に2型糖尿病の発症が確認されたのは1,770人。年齢、性別、糖尿病家族歴などを調整した結果、筋トレ群の糖尿病リスクは非筋トレ群に比べHR0.66(95%CI:0.48-0.90)と34%低いことが分かりました。筋トレの糖尿病リスク抑制効果は50歳以上の群で高い傾向がありました。桑原氏らは「筋トレが日本人勤労世代の2型糖尿病リスク低下に働く可能性がある」としています。

また、筋トレは高齢者の転倒予防にも役立つことが明らかになっています。高齢者は骨密度と筋肉量が徐々に低下するため、転倒して怪我をする可能性が高くなります。しかし、運動習慣を持てば自分の足で立ち続けることができる可能性があると、米ペンシルバニア州ハーシー医療センターのChristopher Sciamanna氏は提案しています。

米国では1日800件超の股関節骨折が生じており、その多くは転倒が原因だといいます。このような外傷によって、歩行や自立ができなくなる高齢者も少なくありません。Sciamanna氏は同センターのニュースリリースで、「運動することで転倒しにくい体をつくることができる。高齢者でも、ウォーキングなどの有酸素運動は心臓を健康にし、筋力トレーニングは筋肉量を増やしてバランス改善に役立つ可能性がある」と話しています。筋力トレーニングはどこで行ってもよく、ジムに行ってウェイトマシンを使っても、自宅でレジスタンスバンドなどの器具を使っても構わないということです。重要なのは、さまざまな身体の部位に働きかける運動を行い、次第に負荷を増やすことです。「筋力を上げるためには、トレーニングの負荷を増やしていくことが不可欠だ」と、同氏は指摘しています。過去の研究によると、筋力トレーニングに参加する高齢者では、こうしたトレーニングをしない場合に比べて筋肉量が毎年3ポンド(約1.4kg)以上増える可能性があります。80代であっても、徐々に負荷を増やしながら筋力トレーニングを1年間行えば、筋力を2倍にできることも明らかになっています。

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