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食中毒予防のための手洗い~衛生的な手洗いが最大の武器です!~

手洗いの必要性が学校、職場、様々な場で呼びかけられているにもかかわらず、食中毒の発生は近年横ばい傾向で、ノロウイルスに感染した調理従事者を介した食中毒事例は、むしろ増加傾向にあります。それでは、食中毒を防ぐために、日常生活でどのようなことに気を付ければよいでしょうか。今回は、2019年9月30日に文京シビックホールで実施された食の安全都民フォーラムにおける神薗紀子氏(公益社団法人日本食品衛生協会出版部制作課 課長補佐)の講演「食中毒予防のための手洗い~家族を食中毒から守りたいですか?衛生的な手洗いが最大の武器です!」に基いて、手洗いと食中毒についてお話します。

食中毒予防のための手洗い

手洗いの必要性が広く認識されている一方で、飲食店、家庭、販売店等で多くのノロウイルスによる食中毒が発生しており、その主な発生要因は不十分な手洗いで、調理従事者による二次汚染、つまり病原微生物に汚染された手による汚染が85%を占めています。これは、微生物が人の手を介して汚染することを示しています。食中毒予防の3原則について、神薗氏は指摘します。

【食中毒予防の3原則】

  1. 付けない:手洗いをして、微生物を食品に付けない
  2. 殺す:加熱調理して、微生物を殺す
  3. 増やさない:食品保管時の温度管理をして、微生物を増やさない  では、適切なタイミングとは、どのような時でしょうか。神薗氏は、以下のように説明しています。

また、手を洗っていても、洗い方が不十分だと、洗い残した汚れで食中毒が発生します。そのためには、適切なタイミングで、洗い残しやすい箇所を認識して、残さないように手を洗うことが大切です。また、健康な人の手には微生物が常在していますが、食中毒を起こす病原微生物は存在していません。この場合の手洗いの目的は、一時的に付着した微生物を洗い流すことで、常在菌まで取り除く過度な手洗いや殺菌は不必要ということです。

効果的な手洗いのタイミング

ただし、2.、3.については、加熱調理は高い温度がかけられない場合は有効ではなく、また、保管時に温度管理をしても、少量で発症してしまう微生物では有効ではないため、やはり「付けない」(手洗い)が、食中毒予防の全ての基本と言えるでしょう。

手洗い 1

洗い残しやすい箇所を知ろう!

病原微生物は、目に見えません。そのため、洗い残しやすい箇所を確認して、洗い残しのないように手を洗うことも大切です。

手洗い 2

出典:(公社)日本食品衛生協会発行「食中毒・感染症を防ぐ!衛生的な手洗い」(講習会資料より)

温水で洗うことも、より洗い残しを防ぐためには有効です。温水で洗うことによって、皮膚が柔らかくなり、また、しわの間の微生物が浮き上がりやすくなるため、手のしわの間の汚れが取れやすくなります。特にこれからの季節、水が冷たくなると手洗いが億劫になりがちです。丁寧に手洗いをする、という観点からもお湯で手を洗うことは効果的と言えるでしょう。