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今、筋肉が熱い!? ~あなたの知らない筋肉の世界~ ③

筋活で延ばす健康寿命 今からでも遅くない筋肉づくり

私達が生涯にわたって健康で自立した生活を営むためには、日常動作の基盤となる筋肉量を維持し、筋肉を動かすこと、すなわち筋肉の活動(筋活)が必要不可欠です。しかしながら、加齢に伴う筋肉量の減少や筋力の低下のことをサルコペニア(筋肉減弱症)と呼びます。サルコペニアを早期に発見し、その改善を図ることにより要介護状態を予防することは、超高齢社会において、大きな課題です。今回は、町田修一氏(順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科教授)の講演「筋活で延ばす健康寿命 今からでも遅くない筋肉づくり」に基づいてお話します。

身体活動と寿命

米国ハーバード大学を卒業した約1万7千人(35-74歳)を対象に、年代別身体活動量と死亡率の関係を示したものが、以下の図です。各年代とも、週あたりの身体活動量によって死亡数に変化が見られます。特に、60歳から69歳と70歳以上では、週あたりの身体活動による消費エネルギー量が500kcal以下と2,000kcal以上では、2倍以上も死亡率が違うことが報告されています。

身体活動量と死亡率

        (講習会資料より)

体力レベルと寿命

体力レベルと死亡率には密接な関係があります。持久的(有酸素性)運動能力の高い中高年は、8年後に死亡または重大な疾患(心血管系疾患や大腸がん)に罹るリスクが低いことが報告されています。また、これまでの研究によって、有酸素運動だけでなく、筋力も寿命延長に影響を及ぼす重要な因子であることが示されています。以下の図では、約2,300人の男女の高齢者(70~79歳)を対象に、70代の下肢筋力が5年後の生存率に大きな影響を及ぼしたことを示しています。

高齢者における下肢筋力と生存率

(講習会資料より)

筋力の低下は、歩行や日常生活の障害に直結するため、高齢者の自立度やQOLの低下をもたらし、要介護のリスクを高めますが、その一方で、骨格筋は筋力トレーニング等の実施によって年齢を問わず改善可能です。サルコペニアを早期に発見し、適切な予防・改善の対策を行っていくことが重要であると町田氏は指摘します。