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しなやかな血管を手に入れる

血管は、栄養素・酸素の供給や老廃物の輸送だけでなく、体温調整や血流・血圧の維持など様々な役割を果たしています。今回は、2019年4月10日に目黒区総合庁舎で実施された講座「しなやかな血管を手に入れる」(昭和大学医学部生化学講座/宮崎拓郎氏)に基づいてお話します。

血管の構造と役割

血管は、栄養素・酸素の供給や老廃物の輸送の役割を果たすことが知られていましたが、それだけでなく血液凝固の調節や血流・血圧の維持など様々な役割を果たしていることが明らかになっています。中でも、血管を構成する血管内皮細胞は、血流の向きに整列しており、細胞間接着構造を形成して血液の漏出を防ぐ防水シートの役割を果たし、さらに血管が固まるのを防ぐ役割も果たしています。さらにその外側の血管平滑筋細胞は輪のように配列して、筋繊維の収縮は血管の収縮を引き起こします。

健康な血管と血管の老化とは?

このように、健康な血管は、血管内皮細胞と血管平滑筋細胞の働きによって、血流が変化した場合に柔軟に伸縮することができます。つまり、血管の老化とは、加齢とともに血管内皮機能が低下し、しなやかさを失うことだと言えます。血管年齢は、医療機関で受けることができるFMD検査やCAVI検査で調べることができますが、以下の式に当てはめることで、自分でも簡単にチェックできます。

血管年齢 表1

また、血管の老化にはコレステロールやマクロファージも深く関係することが明らかになりました。マクロファージは、免疫において重要な役割を果たす細胞で、体内に生じた変性物質や侵入した細菌などの異物を捕食して消化します。しかし、体内のコレステロールが過剰になると、これを取り込んで細胞死が進み、そして、この細胞の死骸が溜まると、動脈硬化症を引き起こします。そのため、コレステロールの管理は、しなやかな血管を手に入れるうえで非常に重要だと言えるでしょう。

しなやかな血管を手に入れるために

血管の内皮細胞傷害の原因は、加齢、高血圧、肥満、高血糖、脂質異常症(LDL/悪玉コレステロールの上昇とHDL/善玉コレステロールの低下)が挙げられます。そのため、以下のような生活習慣の改善で内皮細胞は元気になる、と宮崎氏は指摘します。

血管年齢 表2

食事と運動をバランスよく生活に取り入れて、しなやかな血管を手に入れましょう。