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ストップ!その生活習慣は本当に大丈夫?

私たちの生活習慣も一人一人全く別ですが、その生活習慣の違いが高齢期での病気の発症につながったり、逆に、自分では体に良いと思っている習慣が原因で病気を発症する場合もあります。2018年5月30日に東京都健康長寿医療研究センター主催の第150回老年学・老年医学公開講座「ストップ!その生活習慣は本当に大丈夫?」が実施されました。

高齢者と生活習慣病

まず、丸山直記氏(埼玉セントラル病院 院長)が「高齢者と生活習慣病」と題して講演しました。厚生労働省の定義では、「生活習慣病」は食生活、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」です。具体的には糖尿病、高血圧などで、進行すると心因梗塞や脳卒中などに発展するリスクが高まります。これらの疾患に共通している事柄は、血管が健康であるかということです。若い時期から血管を大事にし、生活習慣病を発症した場合は、血管が痛まないようにするためにしっかりした治療をする必要があると丸山氏は指摘します。

また、近年、書店やテレビで様々な健康法について情報が氾濫していますが、中には一時的には効果はあるものの長期的には健康被害をもたらすものもあります。長い時間をかけて数多くの被験者のデータを得た後に、統計学な手法を用いて分析する、というプロセスを経ない健康法には注意が必要です。科学的な根拠に基づいた健康法を選ぶようにしましょう。

がんにならないために今、見直す生活習慣

石渡俊行氏(東京都健康長寿医療センター研究所)は、「がんにならないために今、見直す生活習慣」と題して講演しました。国立がん研究センターの2017年の報告では、日本人では①喫煙、②感染(慢性炎症)、③過度な飲酒、④過度な塩分摂取、⑤太りすぎと痩せすぎで、これらは男女ともにがんを起こしやすい生活習慣と指摘されています。煙草を長い間吸っている人や、若いころからお酒を毎日多量に飲んでいる人の中には、今更生活習慣を変えてももう遅いのではないかと考える人も多いかもしれません。しかし、がんはDNAについた傷が蓄積されて起こる病気なので、そのような習慣をやめれば、蓄積される傷も少なくて済むことになります。例えば、タバコをやめてから5年くらい経つと、喫煙を続けていた人に比べて肺がんになる確率が下がり、10年後には半分になると報告されています。禁煙し、過度の飲酒を避けること、体の中の慢性的な炎症を放置しないできちんと治療すること、減塩して太りすぎ、やせすぎに気を付けることが癌を遠ざけることになります。がんにならないために、生活習慣を見直すことから始めてみませんか。

健康長寿を楽しむ生活習慣

最後に、北村明彦氏(東京都健康長寿医療センター研究所)が、「健康長寿を楽しむ生活習慣」と題して講演しました。北村氏は、食事面、運動面を中心にメタボリックシンドローム、フレイルとの関係を踏まえて解説しました。

メタボリックシンドロームは、おなかの内臓脂肪が溜まって、糖尿病、高血圧、脂質異常が生じる状態で、近年ライフスタイルの変化とともに増加傾向にあります。一方、フレイルは「虚弱」という意味に近い概念を表す用語で、心身の機能が衰えて要介護状態や死亡に陥りやすい状態です。フレイルの予防・改善のポイントとしては「適切な食事」「適切な運動」そして「適切な社会参加」が必要であると北村氏は指摘します。

それでは、メタボとフレイルを防ぐためにはどのような食生活が望ましいのでしょうか。まず、「主食」「主菜」「副菜」の三品が揃うようにバランスよい献立が大切です。これを基本に、メタボやフレイルの場合は、以下の表のようにそれぞれの料理の量や種類を変えていくようにしてみましょう。

メタボフレイル改善の食生活

また、予防・改善のためには運動も大切です。有酸素運動と筋力運動を組み合わせることが望ましいと北村氏は進めています。目安の内容・時間については以下のとおりです。

メタボフレイル改善の運動 拡大版

ただし、持病のある方は運動の可否や制限についてはかかりつけ医との十分な相談が必要です。運動は、安全に無理なく行うようにしましょう。