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アンチエイジングと長寿の秘訣

昨春、80歳で三度目のエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎氏のニュースは、日本中に感動を与えました。多くの人々が、年齢を重ねても激しい運動にも挑戦できると印象付けられたに違いありません。今回は、アンチエイジングと長寿の秘訣についてご紹介します。

生活の質(QOL)をいかに高めるかが大切 

世界でも有数の長寿国といわれる日本。特に男性に比べて女性の寿命が伸び、その半数が90歳まで生きられるのではないかといわれています。しかし、長生きも大切ですが、同時に生活の質(QOL)についても考える必要があります。

2014年6月、津田ホールで、「平成26年度 第2回都民公開講座 アンチエイジングと長寿の秘訣」が開催されました。この中で、白澤 卓二氏(順天堂大学大学院加齢制御医学講座)が、「アンチエイジングと長寿の秘訣」について講演しました。

122歳まで生きたフランス人女性 

白澤氏は「人は何歳まで生きられるのか?」という、長寿や抗加齢についての研究を行っています。講演の中で、白澤氏は世界で最も長生きしたフランス人女性を紹介しました。名前はジャンヌ・カルマンといい、122歳まで生きたと言われています。120歳の誕生日の時(1995年)に世界各国からメディアが駆けつけ、様々な質問をしました。その際、カルマン氏は肌ツヤも非常によく、シワもあまり見られず、質問にも明確に答えています。「長生きの秘訣は?」という問いには、「病気をしないこと」と当然のことのように回答しています。

近年、「予防医学」という言葉がよく使われるようになりましたが、カルマン氏のように、「病気にならない」、つまり「予防し続ける」ということは非常に大切です。

「病気にならないことこそが長生きの秘訣」 

カルマン氏は、50代で夫をがんで亡くし、娘は40代で亡くなっています。また、医師として活躍していた孫も病気で亡くなっています。こうした経験から、「病気にならないことこそが長生きの秘訣」と答えています。また、カルマン氏が40代、娘が20代の頃の写真もありますが、明らかに40代のカルマン氏のほうが、20代の娘よりも若く見えます。カルマン氏は85歳からフェンシングをはじめ、100歳でもまだ自転車にも乗っていました。フェンシングは勝ち負けのあるスポーツで、運動機能だけでなく、目や耳の機能が衰えていてはできないスポーツです。カルマン氏は、おそらく80代でマイナス40歳くらいのアンチエイジングに成功していたのではないかと推測されます。

要介護を遠ざけるライフスタイルとは 

白澤氏は、アンチエイジングとは、鏡を見た時に10年後、20年後を想像すべきだと述べています。もし10年後に歩けなかったら?もしも20年後に自分の頭で考えることができなかったとしたら?その時は間違いなく要介護です。では、要介護をできるだけ遠ざけるためにはどうすればいいのでしょうか。まず、食事については「カロリーのあるものを食べ過ぎない」ことが重要です。そしてそれに加えて、適度な運動を毎日継続すること、生きがいを持ち続けることなども大切です。

老けない人には、十分な咀嚼習慣がある 

食事の摂り方について、白澤氏は4つの提案をしています。まず、1つ目が野菜から食べるということ。これで空腹感を感じにくくなり、厚労省が推奨する1日350gの野菜(+200gの果物)の摂取もクリアしやすくなります。2つ目がよく噛むこと。咀嚼の効用はたくさんありますが、一番の効果は脳の前頭葉と側頭葉のトレーニングです。20分以内で食事を終えている人は、もっと咀嚼の回数を増やす必要があります。実際に、老けない人は十分な咀嚼習慣がある、と白澤氏は指摘しています。3つ目が朝食を抜かないこと。三食きちんと食べることで食べ過ぎを阻止し、インスリンの状態を正常に保つことができます。そして4つ目が食べ放題、飲み放題のお店に入らないこと。1人分ずつ取り分けられたものを食べて、きちんと食べている量を把握することは、適切な食事の管理において非常に大切です。

規則正しく食事を摂り、間食や暴飲暴食を避ける、そしてよく咀嚼するということがアンチエイジングのカギと言えそうです。