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温故知新
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頭痛にツボ押しマッサージ

昔から、頭痛の解消にはツボ押しやマッサージで、血行を良くすることがいいといわれています。蒸しタオルで、肩や首筋を温めたり、入浴も効果的ともいわれます。最近の研究では、マグネシウムやビタミンB2を含む食品が頭痛緩和に良いことも判っています。うっとうしい頭痛には、日頃からどのようなセルフケアに努めればいいのでしょうか。頭痛予防の「温故知新」を紹介します。

「緊張型頭痛」は蒸しタオルなどで首筋を温めると良い

なにかと憂鬱な頭痛。頭痛に襲われると誰もが思わず頭に手を当て、頭皮をもみほぐしたりということを本能的に行います。頭のツボ押しやマッサージで血行を良くすることが頭痛緩和につながることを経験的に知っているからです。

ただ、こうした頭のツボ押しやマッサージで解消される頭痛は「緊張型頭痛」と呼ばれるタイプのみのようです。「緊張型頭痛」は、女性に多くみられ、我慢をすれば日常生活に支障をきたさない程度の痛みですが、数日間だらだらと続く、といった特徴があります。

2010年1月19日、女性と仕事の未来館で、健康セミナー「頭痛のタイプ別治療法を知ろう!」が開催され、山王クリニックの山王直子先生が、最新の頭痛のタイプ別治療法について報告しました。

「緊張型頭痛」については、肉体的ストレスと精神的ストレスから僧帽筋(後頚部から肩、背中まで繋がっている筋肉)全体が緊張し、血管が収縮することから酸素不足、代謝異常が起こり、老廃物が蓄積し、痛みや不快感が引き起こされるといいます。そのため伝統的なツボ押しやストレッチはやはり効果的といいます。

また、首や肩を温めることも「緊張型頭痛」の緩和に有効で、蒸しタオルで首筋を温めたり、入浴することも効果的といいます。軽い運動やストレッチ、座ったままでの首回しや肩たたき、肩の上げ下げなど簡単な運動で十分なので、パソコン作業など長時間同じ姿勢でいる人はこまめに軽い運動をするよう心がけましょう。

20代-40代の女性の5人に1人が頭痛持ち

ところで、今、20代-40代の女性の5人に1人が頭痛持ちといわれます。
山王氏によると頭痛の根本的原因ははっきり解明されていませんが、1)女性ホルモンのエストロゲンの減少(生理周期と関係)、2)男性に比べて筋肉量の少ない体型(冷えや低血圧、低体温の原因と同様)、3)遺伝、が原因として考えられるといいます。女性ホルモンや遺伝が原因で頭痛が起こっている場合、頭痛を完璧に解消する方法はないといいます。

「偏頭痛」の場合は、冷たいタオルを当て、安静にする

頭痛には、前述の「緊張型頭痛」以外に、「偏頭痛」というものがあります。偏頭痛は若い女性に多く、拍動性で、吐き気や光過敏、音過敏、視覚前兆などを伴うといった特徴があります。痛みがかなり強く、我慢できずに薬を飲みたくなるほどのもので、寝込む程の頭痛が月に1回以上ある人は偏頭痛と判断されるそうです。

ただ、この「偏頭痛」は「緊張型頭痛」と同じような方法では解消しないと山王氏はいいます。
偏頭痛は、体内ホルモンセロトニンの減少により血管が拡張することで誘発されることが判っています。そのため、「緊張型頭痛」のように温めたり入浴したりすると痛みが余計に増すことがあるため注意が必要といいます。

応急処置としてはこめかみや目の周りを冷たいタオルで冷やすことが効果的で、入浴も避けた方が無難、暗く静かな部屋で安静に休むことが一番効果的な対処法だと山王氏はいいます。

近年増えている「緊張型頭痛」と「偏頭痛」のミックス型

頭痛のタイプで、「温めるか、冷やすか」「動かすか、安静にするか」、それぞれ対処法が異なります。まずは自分の頭痛がどのタイプかを見極めることが大切です。近年は「緊張型頭痛」と「偏頭痛」のミックス型も増えてきているため、「偏頭痛」の対処を優先させ、冷やして安静にしておくほうが効果的だと山王氏はいいます。

その他、「群発頭痛」というタイプもあります。これは男性に多く、目の奥やこめかみがえぐられるような激しい痛みが1-2ヶ月続くという恐ろしいものですが、セフケアでは治らないため、早急に病院へ行くべきだと山王氏はいいます。

「たかが頭痛」と見過ごすと危険

頭痛の恐ろしいところは、「たかが頭痛」と見過ごし我慢してしまうことです。「緊張型頭痛」「偏頭痛」「群発頭痛」のいずれも「一次性頭痛」と呼ばれ身体の器質的異常は認められませんが、「二次性頭痛」は、身体の器質的異常(脳腫瘍、髄膜腫など)から引き起こされるため失明や命の危険が伴うといいます。

普段から頭痛に慣れてしまうと、この二次性頭痛が起こっても、我慢してぎりぎりまで放置しておく人がとても多く、命の危険を伴うため注意が必要と山王氏は指摘します。どんな頭痛でも「たかが頭痛」と見過ごさず、二次性頭痛の可能性を疑い、適切な処置をすることが大切です。

「偏頭痛」を持つ女性、持たない女性と比べ脳卒中は1,75倍

どのようなタイプの頭痛であっても日頃から頭痛を起こさないように、日常生活で気を使うことが大切です。とくに偏頭痛を持つ女性は持たない女性と比較して脳卒中が1,75倍、脳梗塞が3,54倍も起こりやすいといいます。さらに偏頭痛の女性で経口避妊薬の常用、高血圧、喫煙歴などあると脳梗塞の危険率が さらに高くなるといいます。

マグネシウムやビタミンB2を含む食品で頭痛のセルフケアを

では、「頭痛」を引き起こさないためにどのような食品を日頃から摂ればいいのでしょうか?頭痛の頻度を減らす栄養成分ではマグネシウムやビタミンB2が挙げられます。

頭痛とマグネシウムの関連については、イタリアの研究チームが、6歳から17歳までの128人の偏頭痛患者に、筋電図(EMG)による虚血性の検査と細胞内のマグネシウム濃度を検査したところ、71%の偏頭痛患者にEMGでの反応が認められ、更にその反応が認められた患者の80%以上が赤血球内と単核細胞内のマグネシウムの濃度が正常以下であったといいます( Cephalalgia 誌99/11月号)。

また、偏頭痛患者81人を調べた研究では、被験者にマグネシウム600mgあるいは偽薬を与えたところ、治療グループ(43人)は発作の頻度が41.6%減少しましたが、偽薬グループ(38人)は15.8%の減少だったという報告もあります。

食事やサプリメントを用いた栄養療法にゲルソン療法というものがありますが、当初、ゲルソン氏は自身の偏頭痛治療に用いていたといわれます。ゲルソン療法では、オーガニックの果物・野菜ジュースを、1時間おきにグラス1杯、1日に計13杯を飲むなど、「食」の管理を厳しくします。これにより、体内毒素の排泄を高め、肝機能を整え、全身の代謝を良くし、疾患の改善をするといいます。

カイロプラクティックでも有用性が報告

また、米国で、偏頭痛に対するカイロプラクティックの有効性を調べた研究があります。患者123人にカイロプラクティック処置あるいは擬似的電気療法のどちらかを6ヶ月間行いました。被験者は期間中、偏頭痛の回数、程度、関連症状などを記録。治療2ヵ月後、カイロプラクティック処置を受けたグループは、頭痛の程度や回数でかなりの改善が見られたといいます。