vol.172—2017年12月号

vol.172—2017年12月号

今月のトピックス

■大和薬品最新情報
◎論文掲載:標準化植物由来免疫調節物質(米ぬかアラビノキシラン/MGN-3)はMEKおよびBRAF阻害剤の臨床効果を増強することができるか?胆管癌患者の症例報告

◎論文掲載:通常のがん治療に対する補完治療としてのBioBran(MGN-3)についてエビデンスに基づく概説

■健康な生活のための食生活、栄養と運動
10)マグネシウムは心血管系の健康のために重要である
John E. Lewis先生 (マイアミ大学)
マグネシウムは、健康のために必要不可欠な必須元素(ミネラル)ですが、多くの人々が健康を維持するために必要な量のマグネシウムを十分には摂取できていないと推定されています。今回はマグネシウムの大切さについてご説明します。

■ワールドヘルスレポート
夫婦関係の健康への影響
近年、夫婦関係や夫婦喧嘩が健康に影響を与えることが明らかになりました。イギリス、アメリカそれぞれからの研究結果をご紹介します。

■健康豆知識 健康の温故知新
95)お口のケアが全身を守る-歯周病と糖尿病の不思議な関係―
歯周病と糖尿病は密接な関係にあり、どちらも生活習慣から引き起こされる可能性の高い疾患です。今回は、歯周病と糖尿病の関係とその予防についてお話しします。

気になる旬の食材
そば

今回は、今月号の「ドクターからの健康アドバイス」でご紹介した「マグネシウム」を多く含む旬の食材、そばについてお話しします。
日に日に寒さが深まり、師走の足音が近づいてまいりました。年越しといえばそば、というほどそばは日本人には馴染みの深い食材です。そばは奈良時代にはすでに食用されていたと言われ、米や麦の凶作に備えて備蓄されてきました。中医薬学では下痢や急性腸炎、食欲不振に良いとされており、また、『本朝食鑑』では「気味甘く微寒にして毒なし。気を下し、腸胃の滓穢積滞を寛にす。水腫、白濁、腹痛、上気を治し、あるいは気盛んにして湿熱あるものよろし」と述べられています。近年では、そばに含まれるルチンには血管を強化して血行を改善し、血圧を下げる効果があることが確認されました。また、そばにはマグネシウムやルチンだけでなく、肝臓を保護して脂肪肝を防ぐコリンも含まれていることから、そばをすすりながら酒を飲むのは理にかなっていると言えるでしょう。

そばは、動脈硬化や脂肪肝などの生活習慣病予防に最適の食材と言われています。ただし、そばには体を冷やす性質があるため、冷え性や慢性的な下痢、胃腸が弱っている場合は控えめにするようにしましょう。寒くなるこの季節、きのこやネギ、油揚げなどをたっぷり入れた汁に水溶き片栗粉でとろみをつけてそばにかける「あんかけそば」は、温め効果がアップする一品です。ルチンなどのそばの栄養分は茹でると溶け出してしまうので、そば湯も飲むようにするといいでしょう。また、そば茶は、ルチンを多く摂取することができる手軽な健康法です。寒い季節、香ばしいそば茶は体も温まりますね。ぜひ、お試しください!

本年も一年間ご愛読いただきましてありがとうございました。年の瀬、なにかと慌ただしくなりますが、どうぞお体にお気をつけてお過ごしくださいませ。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。次回の「e-健康かわら版」は1月22日頃配信予定です。

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