vol.150 2016年2月号

vol.150 2016年2月号

今月のトピックス

■オメガ3と健康
6)「炎症性大腸疾患やクローン病とオメガ3系脂肪酸」
早稲田大学 矢澤一良先生
オメガ3系脂肪酸の内、EPAやDHAは、同様な研究によりα-リノレン酸の数倍の脂質メディエイターの産生抑制作用を有することも知られています。今回は、海産成分に特有のEPAやDHAの抗炎症・抗アレルギー作用についてご説明します。

■ワールドヘルスレポート
アメリカで「2015年版栄養ガイドライン」を発表:その①
今年1月初旬に「2015年版アメリカ人のための栄養ガイドライン」が発表されました。今回は、ガイドラインで奨励される理想的な食生活と運動の重要性についてご紹介します。

■健康豆知識 健康の温故知新
73)女性に多い骨粗鬆症の防ぎ方
超高齢化社会の到来で懸念されているのが、認知症や骨粗鬆症の増加です。こうした疾患に対して、日頃どのような予防をすればいいのでしょうか。今回は、骨粗鬆症対策についてお話しします。

■気になるからだ
第71回 C型肝炎の最新治療
肝臓の病気の原因として真っ先に思い浮かぶのがアルコールでしょう。しかし、それよりも深刻と言えるのが、肝炎ウイルスです。ウイルス性肝炎の症状と治療方法についてお話しします。

気になるからだ C型肝炎の最新治療

肝臓の病気の原因として真っ先に思い浮かぶのがアルコールでしょう。しかし、それよりも深刻と言えるのが、肝炎ウイルスです。感染しても、免疫の働きで自然に排除される場合もありますが、ウイルスが体内にとどまり、慢性肝炎を起こすことがあります。慢性肝炎は初期には自覚症状がほとんどなく、放置すると徐々に肝臓の細胞が破壊されて、肝臓がんへと進行するおそれがあります。肝炎ウイルスは5種類以上が知られています。その中で日本はC型に感染している人が多く、150万~200万人いると見られています。C型肝炎ウイルス感染者の多くは60歳以上です。インターフェロン(IFN)という注射薬と飲み薬を約1年間使用する治療が標準的でしたが、2014年以降、IFN注射をせずに飲み薬だけでよい治療法がいくつか実用化されました。治療期間も従来の半分以下で済むようになりました。
これらの治療法であれば、発熱や倦怠感、うつなどIFNの副作用を回避することができます。また、もともと高齢などの理由でIFNを使えなかった人にも治療手段が出てきたわけです。確実にウイルスを排除するために、治療期間中は毎日きっちりと薬を飲む必要があります。ウイルス排除に成功した後も定期的に受診し、肝臓のがんを防げているかどうかチェックします。

今月も最後まで「e-健康かわら版」をお読みいただきましてありがとうございました。今後も充実した健康お役立ち情報をお伝えするよう企画してまいりますので、宜しくお願い申し上げます。皆様からのご意見・ご感想をお待ちしています。

次回の「e-健康かわら版」は3月15日頃配信予定です。

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