Vol.115 2013年3月号

Vol.115 2013年3月号


ごあいさつ

こんにちは、メルマガ担当の石原です。
今月は獨協医科大学の一杉正仁先生のコラムが更新されました。近代になって問題がさらに深刻化している肥満症。医師の立場から原因とそれにともなう疾病リスクについて解説していただいています。
その他にも健康お役立ち情報をお届けいたしますので、今月もどうぞお楽しみ下さい。

トピックス

■法医学Dr.健康情報
4)肥満で困ること
獨協医科大学法医学講座 准教授 一杉正仁先生
◎肥満者の中でも内蔵脂肪肥満型では、情動的ストレスによる「ながら食い」、 「いらいら食い」、「むちゃ食い」が目立つと言われています。メタボリック症候群の範囲に入る方が困る事とはなにか。

■ワールドへルスレポート
米国で寿司ブーム、和食がヘルシーフードの定番に
◎アメリカですっかりヘルシーフードとして定着した日本の寿司。アメリカ人が 寿司を箸で上手に口に運ぶ光景は、もう珍しくなくなりました。米国で浸透しつつある和食という文化。前回の、大豆、穀物に続き、魚や緑茶といった日本人に 馴染み深い食の広がりについて報告します。

■健康豆知識 健康の温故知新
38)アンチエイジングと統合医療
◎2013年2月20日(水)、東京ビッグサイトで「統合医療展2013」が開催されました。 同展示会の公開セミナーで、一般社団法人 国際抗老化再生医療学会 理事長の松山淳氏が、「ここまできた!アンチエイジングからがん統合医療まで」と題して講演しました。今回は、この中からアンチエイジングと統合医療についてご紹介いたします。

今月のメニュー

■大和薬品最新情報
◎バイオブラン関連の研究が新たに論文報告されました
■気になるからだ
◎第36回 忘れられたがん
■編集後記

■大和薬品最新情報
千葉大学大学院園芸学研究課の研究グループは、バイオブランの経口摂取が ラット肝障害に与える影響に関して新たな論文報告を行いました。 International Immunopharmacology に掲載された当該の論文によれば、バイオブランおよびその低分子画分はD-ガラクトサミンによる肝障害ラットの ALT、ASTの上昇を抑制しました。低分子画分をもちいた試験では、その抑制作用は NF-κBの活性化抑制をともない、さらに肝臓中のプロテインキナーゼとc-JUNの 発現上昇も抑えることが明らかになりました。これらの結果から、バイオブランの 低分子画分によるラット肝障害における効果は、NF-κBなどのアダプタータンパク質 の活性化の抑制を介していると示唆されました。

■気になるからだ 忘れられたがん
「忘れられたがん」と呼ばれる病気があります。腕や太ももなどにできる悪性のしこり「サルコーマ」のことで、日本語では肉腫(にくしゅ)と言います。まぎれもない「がん」の1種です。「骨肉腫」「脂肪肉腫」「血管肉腫」といった名称から想像できるように、肉腫は体のあらゆるところにできますし、多くの種類に細分化されます。診療科も整形外科、 皮膚科、泌尿器科、産婦人科などいろいろな診療科にまたがります。そのため、臓器別に発展してきた日本の医療の中では「谷間」に存在し、忘れられた存在になって いるというわけです。どの科を受診したらよいかわからずに困っている患者さんも いると見られます。いろいろな種類があるので、治療の進め方も異なり、診察でいっ そう戸惑ってしまうかもしれません。 こうした状況を打開すべく、一部のがん専門病院では、複数科の医師が集まって診療 する「サルコーマセンター」を作る動きも出てきました。患者にとっては、適切な 診療が効率よく受けられると期待できますね。 ちなみに、腕や脚などにできるしこりがすべて肉腫なのではありません。放置しても問題がない「良性のしこり」がほとんどのようですが、気になる場合は医師に相談 することをお勧めします。

■編集後記
今月のメールマガジンはいかがでしたか?
さて、今月の旬の食材は「クレソン」です。クレソンの学名はNasturtium officinale ですがofficinaleとはラテン語で「薬効のある」という意味です。ヨーロッパ原産で 繁殖力が旺盛なこの種は、世界中で親しまれ、日本でも明治期に渡来以降おなじみと なりました。辛み成分であるシニグリンを含み、和名ではミズカラシなどともよばれ ます。栄養成分はカロテン、ビタミンC、カルシウムを豊富に含みます。さらにシニ グリンは胃腸にはたらき消化吸収を助け、殺菌効果から口臭予防にもよいとされて います。日本では肉料理の付け合せなどによく使われ飾り野菜として食用される事が 多いですが、最近ではクレソンのサラダや炒め物、お味噌汁にいれるなどして主役と しても人気があるようです。
旬の食材を楽しみながら、健康に役立てましょう。

今月も最後まで「e-健康かわら版」をお読みいただきましてありがとうございました。
今後も充実した健康お役立ち情報をお伝えするよう企画してまいりますので、宜しくお願い申し上げます。皆様からのご意見・ご感想をお待ちしています。

次回の「e-健康かわら版」は4月10日頃配信予定です。

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