Vol.86 2010年10月号

Vol.86 2010年10月号

ごあいさつ

こんにちは。メルマガ担当の石原です。
今月の健康戦略シリーズでは福生吉裕先生(老人病研究所)に「メタボリックシンドローム検診」の現状を書いていただきました。検診の導入から約2年が経過し、中間報告がありました。様々なメディアに取り上げられてきた「メタボ検診」がどの様な影響を及ぼしたのか、最終的な結論までは後2年半を必要としますが、現状で浮き彫りになったエニグマとは何か、ご覧下さい。
その他、ワールドヘルスレポートや健康豆知識など盛りだくさんの内容でお届けいたしますので、お楽しみに。

トピックス

■専門医の未病をテーマとしたエッセイ
6)7.8%のエニグマ (財)博慈会老人病研究所 所長 福生吉裕 先生
◎2008年より始まったメタボ検診で、栄養・運動指導を終了した人の割合は7.8%。この数字は果たして多いのか少ないのか?

■ワールドへルスレポート
◎米国栄養ガイドライン、2010年度版が年末に公表
アメリカ人の栄養指針である2010年度版栄養ガイドラインが、今年度末に改訂が予定されている。
前回の05年度版では、初めて全穀物の有用性が明示、また魚類の摂食が推奨されたが、はたして目標とする理想の「食」は国民に浸透したのか。

■健康豆知識 健康の温故知新
◎9)リフレクソロジーでリラクゼーション
足裏のマッサージは、昔から民間療法として人気があり、世界的にも普及しています。身体の各部位に対応した足の反射区を刺激する療法で、人が本来持っている自然治癒力を高め、身体の恒常性を保つとされています。

今月のメニュー

■大和薬品関連最新情報
◎米ケフィランの論文が発表されました
■気になるからだ
◎第7回 メタボの次は「ロコモ」?
■編集後記

■大和薬品関連最新情報
大和薬品の米ケフィランに関する新たな論文が発表されました。
この研究は北田光一教授(千葉大学医学部・付属病院)、石井伊都子准教授(千葉大学・薬学研究院)らのグループによって「Journal of Atherosclerosis and Thrombosis Vol.17, No.9」に掲載されたもので、米ケフィランの動脈硬化に対する機能を明らかにしています。
論文によると、実験は12羽のウサギを用いて、コレステロールを高含有させた食餌のみを投与した群(コントロール)と、同様の食餌に米ケフィランを加えた群で行いました。
食餌により人工的に動脈硬化を引き起こさせた後、動脈硬化巣の観察を行いました。
結果、コントロール群では動脈全体で粥状硬化が観察できるのに対し、米ケフィラン投与群では一部を除いて病巣が抑制されました。
また、各種脂質マーカーの定量を実施したところ、過酸化脂質の値が非常に低くなっていることが判明しました。
これを受けて、同研究グループは米ケフィランは粥状動脈硬化性病変形成の予防に役立つ事が期待できると結論づけています。

■気になるからだ メタボの次は「ロコモ」?
すっかり有名になったメタボッリク・シンドローム、略してメタボですが、最近は「ロコモティブ・シンドローム」、すなわち「ロコモ」を耳にするようになりました。日本語の意味は「運動器症候群」とされています。
骨、関節、筋肉など様々な運動器の機能が低下していて、日常生活が不自由になり、ひいては寝たきり、要介護になる危険がある状態のことです。
メタボが内科系の生活習慣病を総合的にとらえようとするのに対し、ロコモは整形外科の病気に包括的に予防・対処するのです。ロコモに関連する病気には、骨粗しょう症、変形性膝関節症、関節リウマチなどがあります。
メタボの基準で有名になったのが腹囲ですが、ロコモにはそのような明確な基準はまだないようです。その代わり、日本整形外科学会のウェブサイトには「片脚立ちで靴下がはけない」「階段を上るのに手すりが必要」など7項目の「ロコチェック」が掲載されています。
平均寿命が延びた現代、自立した生活を送るには、「自分の足で歩く」ことがとても大切になってきます。あらためて認識したいものです。
無理せずに、できることからロコモの予防を始めましょう。

■編集後記
今月のメールマガジンはいかがでしたか?
今月の食材はサトイモを取り上げます。日本では縄文時代から栽培されており、とても馴染みの深い食べ物です。
サトイモにはカリウムが多く含まれており、高血圧に良い食品としてしられています。
また、近年ではサトイモがコレステロール合成を抑制する成分(ラノステロール合成酵素)が含まれることも確認されています。
この様にヘルシーで健康サポートにピッタリの食材ですが、皮の辺りにシュウ酸カルシウムという結晶成分が含まれており、調理中に手が痒くなることがあります。
シュウ酸カルシウムは酸に弱いという特性がありますので、濃い目のお酢に手をつけてから皮を剥くと良いとされています。
旬の食材を楽しみながら、健康に役立てましょう。

お知らせ

現在大和薬品のHPへコラムを連載していただいている、沖縄ハートフルクリニック平良茂先生の情報です。統合医療やサプリメント療法、補完代替医療を様々な形で啓蒙する活動をされています。

メルマガ:ハートフルクリニック情報定期便
セミナー:日本臨床自由診療研究会セミナー など

平良茂先生10月の予定です

-10月10日(日):平良先生講演
ドクター向けセミナー(ハートフルクリニックセミナー)が開催されます。

-10月17日(日)
点滴療法研究会のセミナーが都内であります。今回もとても興味深い内容です。

-10月24日(日):平良先生講演
銀座で国際抗老化再生医療学会講師として講演されます。タイトルは、「サプリメント外来のはじめ方」です。サプリメント外来を導入するにあたってのノウハウをお伝えする予定です。

対象者:医師、歯科医師、薬剤師、医療従事者
場所:ダイヤモンド経営者倶楽部 東京都中央区銀座4-9-8銀座王子ビル3F
時間:14:00~
問合せ:一般社団法人抗老化再生医療学会 TEL:03-5464-3911

今月も「e-健康かわら版」をお読みいただきましてありがとうございました。
これからも充実したお役立ち情報をお伝えするよう企画してまいりますので、宜しくお願いします。皆様からのご意見・感想をお待ちしています。

次回の「e-健康かわら版」は11月10日頃配信予定です。

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