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催眠療法

心理療法の代表的なもののひとつに、催眠療法(ヒプノセラピー)があります。催眠と聞けばすぐに催眠術を連想しがちですが、両者はまったく違うもので、催眠療法は、その起源が古代エジプトにまで遡るといわれ、深層心理学を根源としています。
この言葉から理解できるように、ユングやフロイトの提唱した考えと共通するところがあります。

麻酔薬が発見される以前は、手術のときの麻酔の代わりに催眠療法が用いられたともいわれています。

催眠状態を利用して、潜在意識の中から良い状態を引き出すことによって、心因的な症状や心理的な問題・悩みなどを改善する療法で、アメリカでは1958年に正式な療法として医師会から承認され、臨床催眠療法の博士号もあり、これを取得している日本人もいます。

また、アメリカでは、残忍な戦場で心に深い傷を負ったベトナム帰還兵の治療に採用されたことから、この療法が再認識されたことはよく知られていますが、それ以降盛んになり、現在では科学的な根拠が明らかになってきていることもあり、医療の現場で精神医学の治療に有効であると認められるようになりました。

私たちの心の中には、顕在意識と潜在意識があり、通常は顕在意識の方が優位な状態にあります。しかし、ときとして潜在意識が優位になる状態(催眠状態)があって、こうしたときには暗示の言葉を受け入れやすくなります。このときに、マイナス思考やネガティブな考えを取り除いて、プラス思考にもっていくのが催眠療法です。

特定の薬物を使うこともありませんから、その副作用の心配はありませんし、体調や体質、症状などに応じて、その人に合わせた臨機応変な手当てが受けられるというのが、この療法の大きな特徴です。

催眠療法は人の心まで到達する療法ですから、効果は多岐にわたります。たとえば、怒りっぽい、気が弱い、内気、心配性などといった性格を改善する。自信や集中力、やる気、記憶力などをアップさせて、能力を高める。禁酒、禁煙の実現や、過食、拒食、潔癖症などの生活習慣の改善。不眠症や冷え性、頭痛といった心因性トラブルの解決。緊張感から起こる対人恐怖症、あがり症などの解決。

催眠療法には、このようにいろいろな効果が期待できますが、これに頼る前に、日頃からマイナス思考をやめて、プラスにプラスにと積極的に考えるように心がけることも大事ではないでしょうか。心のコントロールは、固い意志と努力によって誰にでも実践できる健康法といえます。

催眠療法については、日本においても心理療法の一つとして注目されるようになってきており、専門的に研究している機関や研究会も、いくつかあります。代表的なところとして、日本心理学会(JPA)、国際催眠学会(ISH)、日本催眠医学心理学会などがあります。